はぁはぁ、はぁはぁ…はぁはぁはぁ。
決して卑猥な溜息ではない。
私は見てしまった、あれはなんだったのだろう。
それは、暑さが和らいで来たそんな時期。
汗は、かいていたけど、暑さより涼しさのほうが優っていた。
私はお店に立つ時はお酒を飲まないと誓っていたが、
次の日を休みにしていたからか、お客さんが帰ってから強い酒を飲んで、ほろ酔いのまま店を出た。
スマホを見ながら、フラフラ歩いていたら急に寒くなった。
「あれ?おかしいなー、なんでこんなに急に寒くなるんだー?あれー?」
心の中である程度茶化しながら、稲川先生を頭に思い浮かべた。
でも、いつも歩いている道なのに、何故かあの小道が怖い。
聴こえていないとは思うが、水のしたる音とか影が迫っているかと錯覚するように…
無駄に…うしろが気になる。
自分自身の言葉は頭の中でループする。
恐怖はほろ酔いも相まって何故か深さを増した。
酔っていたからか、そうだ、肝試しじゃないけどあの井戸に行こう、
目に見える場所だし、近づくだけ…
私は怖がりだ、本当ならそんなことをしない
何故そんなことを思ったのだろう、
でも歩けば歩くほど、井戸までの道のりの私は、何故か恐怖が強くなっているはずなのに。
足がそこに向かう、向かう、向かう、向かう。
止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ!
止まらない、好奇心?
違う。
「……………1枚…、」
聞こえる何かが
「………2……枚……」
いや本当は聞こえないはず、聞こえてはいないはず
それでは…今日のお話が楽しめたなら、
ツギのお、お、お、お、酒を頼んでいただけたら、そこ、さかさかなやまに
そこにいきます。
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