それから一ヶ月経ち、二ヶ月経ち、
そろそろ夏も終わりそうになってきた、
ショウは肌寒くなって来てから更に元気になっていった、俺は何をしてるんだ?
時間は有って無いようなもの。
こんな悠長に物事を考えているほど、
余裕などは無い。
でもそんななか同僚から教えてもらったが、
この花は冬の花で寒い時期に花を咲かすという、
それと"一年草"だとも教えてくれた。
一年草?って一年だけの花?
調べてみたらそうみたいだった、
種から育てて花が咲けば枯れてしまう植物だ。
おいおいおいおいおいおいおい!
何回おい!
なんでこうなるんだ?同僚今年いっぱいで異動だし、
ショウは冬に咲く一年草だ?!なんなんだよ。
家に帰るのが少し寂しくなってきたのが、
心の中から滲み出てくるのが分かる。
まだ暑さが残るのに。
その花は俺に御構い無しに心を読む。
「ヒロシ、私はこの植物は一年草だと分かっていた、花を咲かせてしまえば後は枯れるのを待つだけだ」
わかってるけども、神様なら他の草や花に移れるないのか?
「前にも言ったが、全ては偶然だ、
それは叶わないことだ、
それと1月半ば辺りには、花が咲く予定だ」
なんだって?!
枯れたら終わりだろ?どうしたらいい?願いが叶う前に行ってしまうのか?
「願いが優先かい!罰当たりなやつめ」
ご、ごめん。
「花が咲けば、種もできる、それをまた咲かせてくれ」
こうも意図も簡単に、
そう言えてしまうのは、人間を越えたものだからであろう。
ほんの少し先だが、すぐに来てしまうだろう。
なんか嫌だな、いや凄く嫌だ。
続く。
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