恋心かもな [笑う花 5話]

最近恋愛なんてトンとしてない。
心がときめく事もなくなってきた、仕事も人間関係も良好、
もはや問題はないかと思ったが、最初に言っていたが人生に花が欲しい…。

今日もショウと話をしていたら、
「ヒロシはあの子が気になっているのだろう、
心や頭で考えていなくても分かるぞ」
えっ?何それ、あの子って誰だよ、しかも。

「私をお前に渡したあの子だよ」
うん?それはない!

そう同僚と言っていた人は同性じゃない、異性だ、女性だ。
でも同僚だし仕事仲間だ、恋愛感情は殆ど無かった。

「ほらな、殆ど無いって少なからずは好意があるという事だな」
心を読むなよ。

「何故だ?とてもいい子であろう?遊びに行ってみたりをしないのか?」
しないだろ普通、ただの同僚だからな。

それとそこまでの心の余裕もない、
まだ仕事が忙しいし、最近はほかのこともしたいし。
これは我儘なのだろうか。

「恋心はわからないものだなヒロシ、後悔する前にちゃんと考えたほうがいい、それと水くれ」
はいはい。

ちゃんと考えてみないといけないのだろうか、なんか不思議な感覚だ。
出社していつも通り、仕事をする、
一度同僚を見る、うーん。
会議があったり、昼飯食って、
今日なんだかんだ話をしなかった。

次の日も必ず何かと意識してしまう、
何か話しかけようと思うが、こんな時に限って機会がない。
マジでなんだよ、なんか悔しい。

ショウめ!要らぬことを言いよってからに、
仕事にならないじゃないか。

「……さん!、ちょっと聞いてます?」
うわっ!大きい声が出てしまった、恥ずかしい。

「うわ!またこんなに驚かなくてもいいじゃないですか」
また逆に驚かせてしまった、そして心臓の鼓動が高まっていくのが分かった。

何気ない会話だが、声がうわずったり、
目が合わせられなくなっていた。
どうしたんですか?なんかへんじゃねっすか?
同僚は不思議そうに言った。

また、話を早々に切ってその場から逃げた。
これは恋心だろう、何年振りだよマジで。
緊張したわ!明日から仕事どうするかなー!!!



続く。

雷霆を告げる音

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