何かが起こってる、
でも何がどうなっているのかは分からない。
祖先?もしかしておじいちゃんとか?
「そんなことではない」
心を読むなよ!
「そんなことを言われても聴こえてくるから、しょうがないだろう」
そ、そうか…。
でも理解しようとも出来そうにもない、
喋る草が祖先?
同僚はやっぱり何か知っているのかもしれない。
「残念ながらそれはない、ヒロシの家に来たのは多分偶然だろう」
偶然?なんで俺?
「それがわからないが、お前の願いを聞き入れることが出来るかもしれない」
うん??!!?
「それも多分にしておこう、それと祖先というより本当は神様かもしれない、でもそれも言わないでおこう」
もう驚くことはやめよう、なんで祖先って言ったのかもわからないし。
「私は神だが、植物に宿っただけだから力なんていうものも使えないしな」
魔法みたいなものってことか?
「ここの世界なら奇跡というものだろうな、質問攻めはもう終わりだ、
私はヒロシを幸せにさせる為に来たのかもしれない」
良い子にしてたらいいのか?
「そういうことではない、ヒロシは今まで良い行いをしていたから心配するな」
ショウって名前にしたけど本当にそう呼んでいいのか?
「ショウで大丈夫だ、問題ない」
それからの生活は、
自分自身が誰かから認められたみたいに思えて、野暮ったい生活から少し自信が付いた。
相変わらず同僚はいい奴で、
自分が前向きになれたお陰で楽しい日々を送れている気がする。
ショウはもう少し大きくなり、
水以外の栄養剤なども使い、更に騒がしくなったぐらい元気たっぷりになった。
でも今は夏場で暑くてたまらない、
暑いのは好きだが、これはひどい。
ショウも夏場に弱いらしく、
「もっと水をくれ!枯れちまう」
朝と夜に二回水をあげたことにより、
枯れるような心配はなくなった。
更に栄養剤などを使い乗り切ることにした。
「ヒロシ!まだか!?早くプロテインくれ!!!」
プロテインっていつから筋肉キャラになった?
それと同僚とご飯を食べに行ったりはしたことは無かったが、
お昼を一緒に食べることが多々増えた。
多分神様のお陰だろう、
人間性まで上がるとは大したもんだ。
まだまだ向上心さえあれば、
変化を楽しめるようになるかもしれない。
続く。
0コメント