自衛隊だろうか、それは分からなかったが、
助かったと安堵していた、だけど感染者が屋上に登っていることも事実。
あいつも感染者になってしまっただろう、
すまないと心で何度も謝った。
ヘリからロープが垂れて、自衛隊と思しき人が降りてきた、
「あなた一人ですか?」
そうです!と大声を出した。
彼は私に安全帯は腰に付け、カラビナが付いたロープを帯にかける。
「時間がないから抱えるので、あなたも僕にしがみ付いて!」
私は必死に彼に抱きつき落とされまいと歯を食いしばった!
ロープが緩やかに上がる、ヘリもそれと付随するかのように浮上する。
私は友達のことが心配でたまらなくなった、彼だけ死んでしまっていないだろうか?
そんなことが今になり恐怖感に変わってしまった。
感染者が少しずつ屋上に押し迫り、一人が屋上の縁に手をかけた、
だが、私の足を掴むことはできないだろう。
もしワザと足を掴まれたら?私だけ逃げていいのだろうか?
いや!!私だけ逃げるわけにはいかないんだよ!
私は自衛隊から体を離し、カラビナに手をかけた!!!!
だが!!!体の重み、自衛隊の抱きかかえる力にいとも簡単に遮られた。
こんな時だけ現実感出してんじゃねーーーーーーーー!!!!!
離せ!こんちくしょーーーーーーーー!!!!!!
[多分続く×9]
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