額の汗

なんて暑さだ。
ここは真冬の日本だぞ?
俺は何故に得体の知れない緊張感を纏ってしまっているのか?
この階段はそれこそ一階では、なんの変哲もなかったのに段数を増す度に脚が重くなる。

冷たい空間にただのコンクリート、
常人ではただのビル。

だが俺にはそうとは思えなかった、
まさに名前通りの山だ。
進めど到達せず、そして身体の重さは増していく。
 武者震いは次第に止まり、俺をただの赤子にした。

這いつくばってでも絶対に登る!!!!

俺はまだ絵の真髄を知らない赤子なのだから。

- 山と熱 - 叶 夢之助より

雷霆を告げる音

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