輝き

スコップが土を抉る、
シャクシャクと心地よい音が耳に入る。
それとは裏腹にこの作業は骨が折れる、まさかここまで全身を使ってする作業とも思えなかったが、息が上がる。

石が邪魔だ、
ツルハシで一気に砕く!、ことが出来れば世話ない。
玉のような汗が止めどなく出る、これじゃ倒れてしまうな。
息遣いはそれ以上に心臓の鼓動を無駄に上げていく、そして休みなく続く。

いや一旦休もう、
ぶっ倒れたらそれこそ大変だ。
自分が休めば、息遣いや心臓の鼓動以外は聞こえない。
作業を進めれば土に食い込む金属との音が、周囲に広がる。

そうだ、ここには俺しかいない。

でもこうもこれが続くと、
本当に"あれ"が取れなかったら、
この怒りをどこに向けたらいいんだ。
 
でも良い兆しは見られない、
努力は次に役立てることにするかな。

そこでへたり込み、そのまま寝そべった、
空は綺麗で星々が絶えず、
暗闇を煌々と照らしている。
掴めそうで左手を空に伸ばす、グッと手を握りしめるが星は掴めない。

顔の汗を腕を使って拭いた、
左手を伸ばしたまま降ろしたが、勢いが強かったのか痛みが少しあった。

そこを見ると、
「                」
本当かよ。

雷霆を告げる音

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