20年来

20年来の友人が結婚式をあげることになった、
それで自分が友人代表スピーチをすることになってさて困った。

学生時代の思い出がてんでなく、もっぱら成人してからの飲みの席ばっかりだ。
普通なら学生時代は、あーでこーで、
彼女との出会いは、あーでこーでって言いたけど、学生時代は一学年しか一緒じゃなかったし、
今の嫁さんは反略奪的なとこを聞いたから、スピーチには入れれないな。

でも、まぁ長く友人関係を続けられたのも、学生時代の思い出がなくとも証明出来たのだ。

やはり大人になってまでも気が合うというのはこれ重要で、お互いがお互いの邪魔をしていないので隔たりもなく、
中年になっても楽しく酒を飲めるというものだ。
それは、スピーチに入れても問題ないだろう。

しかもあんまりにも仲が良すぎたので、互いの嫁同士には、そっちの気があるの?と疑われた、これは笑える。
それぐらいの関係性になると、遊びに行くときに互いの名前を出せば二つ返事で嫁は許可を出してくれる。
もし互いに浮気した時とか、
疚しいことがあれば自分の名前使ってくれという一生特約付きの友人ならそれぐらいの誤解もまぁ許せるでしょ。
誤解も何もネタだから酒の肴になって案外長いこと笑ってた。

でも楽しいことばかりでもなく自分は、ここ最近では良いことも多かったけど、それ以上に精神が不安定になるほどの辛いこともあった。
でも、スピーチには自分の辛い出来事は入れれない。
その時の話も、祝いの席ではできない。
そんななか当時、友人はそれを察して慰めるでもなく、問い詰めるでもなく、
ただ自分との酒を一緒に飲んでくれたのだ。

今回のスピーチは汎用性の高い定型分みたいのが大半を占めるが、悲しい話はできない。
これもまた察してくれるし、察してなくても、頷いてくれるだろう。

ジジイになっても腐れ縁で、楽しい酒でも飲もうや。
それじゃ披露宴でな。

雷霆を告げる音

自分のスペースみんなのスペース

0コメント

  • 1000 / 1000